皆さんこんにちは!
最北端獣医師のノスケです!
僕は2020年に麻布大学の獣医学科を卒業し現在は日本最北端の地で牛の獣医さんをやっています。
僕が獣医学科を卒業し、獣医師国家試験を終えてから早1年が経ちました。
もう僕が獣医師として働き始めてから1年が経ったんですね。
国家試験のことについては以下の記事を参照してみてください!


僕は普段獣医師を目指す人、現在獣医学科の人などに向けて色々な情報を発信しています。
今回は、これからNOSAI実習を受ける人たちに、ぜひ気を付けてほしいことをご紹介していこうと思います!
僕がこれから紹介することは、”誰でもできることだけど、できる人が意外と少ないこと”です。
そしてそれをしっかりできた人は、就職試験でも有利になることでもあります。
今回の記事の内容!
・NOSAIが就職試験で重要視するポイントは?
・実習に行った組合のほうが有利?
・就活を有利にするための実習受け方ポイント!
こういったことについて語っていこうと思います。
NOSAIを志望する学生が増えてきているここ数年。
獣医師=小動物獣医師という図式は、もはや過去のイメージとなりつつあるかもしれません。
そして産業動物獣医師への関心が高まっているということは、当然実習への参加もこれから増えていくことになるでしょう。
現在はコロナウイルスの影響で、多くの都道府県のNOSAIが実習生の受け入れを見送っています。
ですがいずれ受け入れが始まったときのために、学生の人たちには、実習に臨む際の心構えや気を付けるポイントをしっかりと把握してほしいのです。
実際これから紹介することを徹底できたなら、ただ実習に参加するよりも確実に6年生の就活で有利になります。
これは全部で4つの診療所に実習に行き、そのうち3つの診療所からラブコールを受けた僕が身をもって学んだことでもあります。
是非少しでも参考になればと思います!!
ではいきましょう!!
Contents
NOSAIが就職試験で重要視するポイントとは?
まずは相手を知らなければ、実際にどのようなことに気を付ければいいのか分からないですよね?
なので最初の章では、僕が感じた、NOSAIが学生を採用する際に重要視するポイントについて紹介していくことにします。
NOSAIの就職試験の内容
僕は実際に北海道NOSAIを受験したので、そこの話をしようと思います。
また多くの学生が北海道NOSAIを志望することになると思うので。
多少の違いはあれど、どの都道府県も基本は同じです。
NOSAIの就職試験では、大きく2つの試験を行います。
・筆記試験(国試の過去問、60分)
・面接(相手3人前後、15分程度)
まずは、筆記試験を行います。ここでは国試のAB問題の過去問5年分からランダムに出題され、50問を60分間で解きます。
対策をしていれば満点を狙えるレベルの問題なので、そこまで苦ではないのですが、僕は完全に無対策で挑んだため、歴代で下から2番目の成績だったそうです(笑)
ちなみに歴代最下位は、一緒に無対策で受けた麻布の友達でした(笑)
今ではお互いに宗谷で頑張って獣医をやっています。
その後学生1人に対して、面接官3人程度で15分ほどの面接を行います。
内容はそこまで覚えていませんが、卒論研究のこと、実習での感想、どうしてそこの組合を選んだかなど、ごく普通のことを聞かれました。
これらの総合評価で最終的な判断が下されるのですが、ちょっと前ならば倍率が1倍を超えることが少なかったので、そんなに苦労はしませんでした。
ですが、最近は産業動物獣医師の人気が高まり、北海道NOSAIを志望する人が増えてきたので、合格する人の傾向を掴んでおくことが重要になってきています。
何が重要視されるのか?
個人的には、筆記試験の点数はそこまで重要でないような気がします。
というのも、問題が簡単なのでそこまで差が付きにくいということが大きく、またここでの点数が満点だからと言って受かるわけでもないのです。
これまでの就職試験の結果を見るに、重要なのはむしろ面接やそれまでの実習での印象だと僕は感じます。
実際に筆記試験は満点だったのに落ちてしまった人、僕みたいに筆記がズタボロでも受かった人、面接での印象付けが素晴らしかった人が受かった例もあります。
ということは、やはり実習での印象はとても重要であり、ここでどのくらい好印象を持たれるかが就職試験で合否を分けることになりそうです。
志望する組合の実習に行っていることは言うまでもなく必須なのですが、どう受けたかがさらに重要なので、ここからは僕がどうすれば好印象を持ってもらえるかを紹介します。
これは僕が気を付けていたことでもあり、採用担当の人から聞いた話も含まれているので、是非参考にしてみてください!!
きっと役立つはずです!!
NOSAI実習で好印象を持たれるために気を付けるべきこと!
①とにかく元気な挨拶(先生や農家さんへ)
これをチェックしている先生や農家さんはとても多いです。
そしてここが一番重要視されていることです。嫌でも目につきます。
というのも挨拶というのは社会人として基本的なことであり、これが出来るかできないかでその人の評価は大きく変わってくるからです。
僕が実習生を見るときも、挨拶がしっかりできているかはとても気になります。
第一印象が全然違いますし、これが出来ない人は、いくら仕事が出来ても好印象を持たれることはありません。
何も難しいことはないのです。
朝診療所に入って、誰かに会ったら「おはようございます!」
往診に随行する先生や、往診先の農家さんには、「よろしくお願いします!」
帰るときや、1日が終わった時には、「ありがとうございました!」
何かを教えてもらったり、経験させてもらったら、農家さんや先生に「ありがとうございました!」
笑っちゃうくらいの基本ですが、これが意外とできない人が多いんだそうです。
これはたくさんの実習生を見てきたベテランの先生から聞いたことなので、まごうことなく事実なのでしょう。
そしてそこでの印象というのは、しっかりと人事の人に伝えられています。
その印象を大きく左右するのがこの挨拶ですので、気を抜かずに行いましょう。
仮にそこの診療所を、実習に行く段階では志望していなくても、最終的にどうなるかは分かりません。
挨拶が7割くらいの印象を占めるという思いで実習に臨みましょう!
②学んだことをメモすること
これも社会人としての必須のマナーです。
メモを取る効果として、聞いたことを忘れないということももちろんあるのですが、それ以上に、”自分はあなたの話をしっかり聞いています”というアピールになるのです。
先輩獣医師は、実習生に色々なことを教えてくれます。
診療のこと、組織のこと、雰囲気や学生時代にやっておくべきことなど、です。
これらをただ聞いているだけだと、「本当に聞いているのかな?」って思われてしまいかねません。
でも重要な部分だけでもメモを取りながら聞くことで、「お、この子はしっかり自分の話を聞いてくれているな!よしもっと色々教えてあげよう!」と先生も感じるはずです。
最初は当たり障りのない会話から、実習が進むにつれてどんどんディープな話をしてくれるようにだってなります。
現場で働く人の生の声を聞くチャンスがやってくるかもしれません。
そのためにも大事な話は是非メモを取りながら聞くようにしてみましょう!
僕も実習中にそうやって仲良くなった先生に、ジムに連れて行ってもらい、おいしい寿司をご馳走してもらいました(笑)
そこで話したことは、普段聞けない有益なことだらけで、結局そこの診療所に僕は勤務することが出来ています!
③先生や農家さんとのコミュニケーション
これは①②の内容とも少し重複するのですが、大切なことです。
ただ往診に付いていって、先生の後ろに立っているだけではとても勿体ないです。
何の印象にも残らない実習生になってしまいます。
気になることがあるならどんどん質問するべきですし、話を振られたらしっかり受け答えをしましょう。
農家さんも先生も実習生のことを意外と記憶しています。
会話が弾めばそれだけ強く印象に残ることになります。
まずは元気な挨拶からいい印象を与えて、ハキハキとした受け答えをしましょう!
④実習中に書く振り返りの書き方
そしてこれも手を抜かないでほしいのが、実習の振り返りの記入です。
毎日実習後に書くものと、最終日に総括として書くものがあると思います。これらを丁寧に書くか書かないかで、印象は大きく変わってきます。
確かに書かなくてはならない量は多いですが、ここは手を抜くべきではないのです。
というのもこれらの書類は、所長や人事など”上のポジションの人”が見るからです。自分が書いて終わりじゃないんです。
実習生がどのくらい熱心に実習に取り組み、なにを得て帰ったのかを徹底的にチェックされます。
これをテキトーに書いてしまっては台無しになってしまいます。
この振り返りを充実させるためにも、分からないことはしっかり質問してたくさんの知識を得て、それをメモしておく必要があるわけです。
僕が実習に行ったとある診療所では、午後にカンファレンスが行われており、そこで僕自身も発表がありました。
ボーっと往診に付いて行っていたら、きっと何も話せなかったでしょう。
でも分からないことを質問し、その答えをメモしていたので、そこでもなんとか自分の発表を行えました。
結果的にそれがとてもいい印象を与えられたので、やはり基本的なことがとても重要なのだと改めて感じました。
挨拶やメモや振り返りへの記入など、誰でもできるけどできる人が少ない。
だからこそ就活を有利に進めるために重要なことなのです。
別に獣医学的な知識なんて実習生は求めらていません。お世話になる先生たちに「一緒に働きたい」と思われるような立ち振る舞いが大切なのだと僕は思います!
P.S 面接では卒論研究のことをしっかり答えられるように!
これは実習とは関係ないのですが、面接ではほぼ確実に卒論研究のことを聞かれます。
そしてここでの受け答えは確実に合否に関わってきます。
自分がどんな研究をしていて、それについてどのくらい理解をしているのか。
そしてそれをどう仕事で活かしていくのか。
志望動機と同じくらい重点的に聞かれることになるでしょう。
実際にNOSAIを受けた同期に聞いても、全員聞かれたと言っていました。
こういったことは確実に聞かれますので、自信をもって受け答えできるようにしておきましょう!
実習では自分も見られているということを忘れない!
実習と言うと、学生はお客さんで、選ぶ立場にいるから立ち振る舞いにそこまで気を付けない人も多いです。
でも本当は実習生が実習先のあれこれを見ている以上に、実習先の先生や農家さんは地実習生がどんな人かを見ています。
そしてその印象というのは、最終的に人事のもとへ伝えられます。
このネットワークを甘く見ないほうが良いです。詳細に伝えられます。
確かに北海道NOSAIは実習に掛かるお金をほとんど負担してくれるので、学生にとっては参加しやすいでしょう。
それによって、なんとなくの気持ちで参加し、とりあえず1週間過ごす…。
単位のために仕方なく参加する…。
ありがちなことです。
でもそこでの立ち振る舞いはしっかり見られており、そこでの印象が就職試験に大きな影響を与えていることを忘れてはなりません。
さきほど挙げた4つのことは、意識さえしておけば誰でもできることだと思います。
だからこそチェックされているのです。
注射が出来なくても、牛のことをあまり良くわかってなくても、実習生にとってそこは特に重要ではありません。
それよりも大切なことはたくさんありますので!
ちなみにそういった実習生に必要とされることは、バイトをすることで身に着くと僕は思います!
バイトはお金を稼ぐためだけではありませんよ!
特に獣医学生は社会人のマナーを学ぶ機会が少ないので、バイトをしまくって最低限のスキルを身に着けておきましょうね!
お客さんにならないように、気を引き締めて実習に臨んでくださいね!
では!

