皆さんこんにちは!
最北端獣医師のノスケと申します。
僕はこうやって獣医師として働いている傍らで、獣医学科を目指して頑張る人たちに向けて、様々な情報を発信しています!
さてさて、僕は1年ほど前の記事において、私立の獣医学科を徹底比較する記事を書きました。
その記事はとても反響が大きく、おかげさまで多くの人に読んでもらっています!
リンクを貼っておくので、よろしければ読んでください!

でも僕はある時思ったのです。
と。
そうなんです!
先ほどの記事では、共通項目での比較は出来ても、その大学独自のいい点についてはそこまで触れていないんです。
だから今回から6回にわたり、私立獣医学科のそれぞれの大学の良いところを独自にご紹介していこうと思います!
僕自身麻布大学の出身なのですが、やはり同じ私立の獣医学科でも違う点は多くあることに気が付きました。
多くの受験生が、私立の獣医学科を受験することになるでしょうし、複数の大学を受験することになるでしょう。
そんなときに、「この大学はどんな特徴があるのだろう?」って思うことでしょう。
そして全ての大学のオープンキャンパスに行けるとも限りません。
ですので、この記事を読んで、少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです!
ではいきましょう!

Contents
日本獣医生命科学大学の特徴とメリット!
①少数精鋭で、一人一人が深い学びを得られる
日本獣医生命科学大学(以下、日獣)は、ご存知の方も良いと思いますが、私立の獣医学科では一番入試のレベルが高いです。
また入学者の数も他の私立獣医学科と比べて、2~3割少なく、100人前後に絞られています。
そのため、授業や実習も他の私立獣医学科に比べると少数精鋭となります。実習では特にどれだけ参加できるかがとても大事になってくるので、
人数が少ない=参加するチャンスがより回ってくる
ということになります。これは特に実際に動物を使った実習などでは重要であり、参加すればするほど理解は深いものになります。
これは僕がいた麻布大学での話なのですが、多い時で1学年に150人程度いました。単純計算で日獣の1.5倍ほどです。
そうなると、どうしても実習に使う動物や器具が足りなくなり、そして実習が何日かにわたる場合日程の確保が難しくなるため、1班当たりの人数が多くなってしまいます。
その結果、1人1人の役割が少なくなり、学べることが限られてしまいます。
特に学年が上がってくると、生体を使う実習が増えてくるため、そういった場面で人数が多いために満足のいく実習が出来ないと、後々になって苦労します。
国公立の獣医学科ならばその心配も少ないでしょうが、日獣は私立獣医学科の中ではその可能性が一番低いと言えるでしょう。
また試験が他の大学よりも厳しい傾向にあり、追試験もないため、学生は真剣に勉強します。
授業1つ1つの理解がとても深まるため、結果的に日獣は国家試験の合格率も毎年高い傾向にあります。
卒業試験も厳しく、誰でも合格して国家試験を受けられるわけではありません。
様々な場面において、学生は厳しいふるいにかけられるため、自然と他の大学よりもレベルの高い知識や技術を身に着けているということです。
特に勉強面では、6年間でかなりの差が付くということを、国家試験の合格率の高さからもうかがえます。
まあ裏を返せば、入ってからの勉強が大変で、気を抜いて遊んでばかりいると簡単に留年しかねないってことなので、気を付けてくださいね!(笑)
②都会にキャンパスがある
これが日獣の大きなメリットと考えている人も多いのではないでしょうか。
日獣のキャンパスは、東京の武蔵境という場所にあり、中央線の駅です。
中央線というのは、東京でも中心となる路線なので、東京の中心地へのアクセスもとても良いです。
新宿や東京駅、お茶の水駅なども近く、また八王子からも乗り換えなしで行けるため、関東に住んでいる人にとっては、自宅からも通いやすいです。
そのため、わざわざ一人暮らしをしなくても良い人も多く、関東圏の学生にとっては意外と経済的だったりします。
また、当然アクセスが良いということは、遊びの場所もたくさんあり、アルバイト等でも選択肢がたくさんあるということでもあります。
僕がいた麻布大学は相模原市にキャンパスがあります。
それなりに都会で、アクセスもそこまで悪くはないのですが、やはり日獣にはかなわないです。
バイトも面接だったり、派遣などのアルバイトは都内で行われることが多いため、どうしても相模原からだと時間が掛かってしまうのです。
その点では、やはり武蔵境にキャンパスがある日獣は最強じゃないかなって思います。
とはいえその分家賃相場が高く、一人暮らしをするための資金がどうしても高くついてしまうのがデメリットであるとも言えます。
僕が住んでいた矢部の家賃相場が4.6万円程度だったのに比べ、武蔵境は6.7万円となっています。
2万円の差が家賃だけで生まれてしまうのは、学生にとっては大きな違いであると言えるでしょう。
便利な反面、一人暮らし勢にとって生活費がどうしてもかさんでしまうのは、悩ましい事実でもあります。
③国家試験合格率が安定して高い!
とまあ見出しにはこのように書きましたが、獣医学科の大学別国家試験合格率はそこまで差があるわけではありません!
例えば、近年では薬学部や歯学部でそのことが問題になっていますね。
有名私立や国公立大学では100%近い合格率を誇る一方で、私立大学の一部では50%にも満たない…
それも受験者を絞ったうえでのその数値なので、実際はもっと低い可能性がある。
といったことは獣医学科ではありませんので、ご安心を(笑)
基本的にはどの大学も毎年80%以上をキープしています。


とはいえその中でも日獣は国家試験合格率が安定して高いという実績があります。
90%以上を常にキープしており、これは国公立大学の水準です。
100人前後も学生がいる中で、常にこの数字をキープするのは、やはり凄いことです。
この理由として、さきほども述べた通り、まずは定期試験が他の大学よりも厳しいということが挙げられるでしょう。
日獣は他の大学と違って追試験がないことや、そもそも試験のレベルが高いので、学生も必死に勉強します。
進級のための条件も厳しいので、手を抜くと留年の危機があります(笑)
確かに最初はきついと感じるかもしれませんが、結局は定期試験等で必死に勉強する環境があれば、その後の恩恵もたくさんあるってことです。
それは高学年で行う参加型の臨床実習であったり、CBTや国家試験であったり、更には就職後にも役立ちます。
現在は麻布大学も試験も進級条件も厳しくなりましたが、僕が1年生の時はかなり緩かったと思います。
それにあぐらをかいた僕は、学年で下から7番目となり、留年一歩手前まで堕落しました(笑)
振り返ってみると、強制的にでも勉強しなくてはならない環境が、僕みたいなタイプには良かったのかもしれないと感じています(笑)
そこでテキトーにやった解剖学はずっと苦手意識があり、実習や国試、そして就職した今でさえ苦労しています(笑)
必死になりながらも流れについて行けたなら、後々になって恩恵も大きいってことですね!
④小動物分野に特に強い
日獣はやはり小動物分野に特化している印象があります。
有名な先生や教授も多く、将来小動物分野に進みたいと考えている人にとっては、最高の環境が整っていると思います!
学生も小動物分野に進む学生が多く、もともとそういった道に進みたいと考えている人だけでなく、まだ明確な志望が決まっていない人も、大学の勉強の中でその道に魅力を感じているということです。
ただしその裏返しとして、日獣は大動物分野にそこまで強くないという印象があります。
というのもキャンパスが都会にあるということから、臭いの問題だったり、キャンパスがそこまで広くないことも影響しているのでしょう。
全く大動物分野に進む人がいないという訳ではないのですが、日獣はやはり小動物分野や公務員、企業系に進む人が多い印象ですね!
⑤実は魚の獣医学にも強い!
これは知らない人のほうが多いと思うのですが、日獣には魚の獣医学の有名教授がいます。
「え、てか魚も獣医師が診療するの?」って思った方もいるかもしれません。
そうなんです!
実は魚を診療するのも獣医師の仕事の範囲内なんですよ。
獣医魚病学って教科書があるくらいですから。国家試験にもしっかり出題されています。

日獣では、魚病学の研究室もあるので、そこで数年間魚の研究を行うことだって出来ます。
獣医師=哺乳類というイメージがある中で、魚についても専門的に学べるのは、かなり面白いんじゃないかなって思います。
これからの時代、獣医師も色々と変化していくことになるでしょう。
その中で魚の獣医学を専門的に勉強した経験というのは、どこかで大いに役立つかもしれません。
まだやりたい分野が決まっていない人、何か人とは違ったことをしてみたいという人は、魚の分野に進むのも面白いですね!
そういった面でも日獣はおすすめです。
まとめ!
いかがでしたでしょうか。
やはり日獣の大きなメリットというのが、少数精鋭で成績優秀。国家試験合格率が安定して高いということではないでしょうか。
またキャンパスが都会にあり、アクセスもとても良いので、大学生活でも不便なくそして華やかな生活が送れると思います。
関東圏に住んでいる人にとっては、自宅からも通いやすいというメリットもありますね!
また小動物分野に強いので、将来犬猫の獣医師を志す人にとっては、得るものもとても大きいと思います。
またこれは、勉強してみて魚の獣医学の面白さに気付いたからこそ言えるのですが、魚病学の研究室があるのもメリットですね(笑)
僕がもう一度大学生活を送るとして、日獣に入ったなら、魚病学の研究室に所属していたでしょう。
意外なことに魚の獣医学って面白さに溢れているんです。
国試の勉強中も夢中になって勉強していましたもん(笑)
とまあこんなところが日獣の大きなメリット集かなって思います。
他にもたくさんあるのですが、受験生にとっても分かりやすいのが上記のような側面です。
これから他の私立の獣医学科についても順次紹介していくのでお楽しみに!!
では!!


