みなさんこんばんは!
最北端獣医師のノスケと申します!
僕は獣医師として働く傍らで、獣医学部受験や獣医師についての情報を発信しています!
最近ではYoutubeでも獣医学部受験のことを投稿するようになりました!
もしよろしければ併せて閲覧をよろしくお願いします!
ということで以前に、受かりやすい私立の獣医学部5選と出願の例を紹介しました。


そしてその後に受かりやすい国公立の獣医学部についての記事も書きました!

今回はそれらとちょっと方向性を変えて、
国公立の獣医学部後期試験について!
というタイトルで記事を書いていくことにします!
確かに国公立の獣医学部は前期試験がメインではありますが、少なからず後期試験で受かる人もいます。
でもただ闇雲に出願しても合格は難しいでしょう。なので今回は色々なケースごとに考察していこうと思います!
今回の記事の内容!
・国公立獣医学部の後期試験とは?
・状況別のおすすめ後期試験について
・国公立の獣医学部の後期試験はかなり過酷?
こういったことについて書いて行きます!
国公立の獣医学部の記事はあるかもしれませんが、後期試験にまで言及している記事なんて、おそらくこのサイトだけですよ!!(自画自賛)
ということでしっかり学んでいきましょう!
Contents
獣医学部の後期試験とは?
そもそも獣医学部の後期試験とはどういうものなのでしょうか?
軽く説明してから本編に入っていくことにしましょう。
そもそも国公立の大学には、前期試験と後期試験があります。(中には中期も)
前期試験がメインの試験で、定員の8〜9割くらいの合格者をこの日程で出します。
後期試験はその後に行われ、残りの1〜2割の定員を確保するために行われます。多くの大学で実施され、前期試験とは科目や配点が異なります。
そして後期試験の特徴として、
- 前期試験よりも倍率が高くなる
- 前期で受かった人は受験できない
- 面接や小論文といったものが試験として登場する
- 共通テストの比率が上がる
といったことがあります。
基本的に最後のチャンスを狙って、少ない椅子に受験生が殺到するので、前期よりも倍率が高くなります。
それに伴い、ボーダーラインも上がります。
というのも後期試験は、個別試験が小論文だったり面接だったりして、対策の有無によって差がつきやすいからです。
また共通テストの割合が高い大学も多いので、共通テストに自信ありの人たちがたくさん来て、ボーダーが上がるというわけです。
つまり得意不得意や対策の有無、共通テストの出来によってかなり差がつくのがこの後期試験なのです。
なので、吟味せずになんとなくで出願しても厳しい戦いになります。
ということでしっかりと戦略を立てて、自分の状況に応じて出願することがとても大切になります。
ではここからは各論に入っていくことにしましょう!!
状況別!オススメの国公立獣医学部の後期試験とは?
では細かな評価に入っていく前に、今回の後期試験の評価にピックアップした大学を紹介します。
今回、こう言った大学は除外しました。
- そもそも後期試験が存在しない
- 圧倒的に難関で、おすすめはできない大学
です。①はまあどうにもならないとして、
②はどうしても行きたいという人だけ考えてください。(つまりかなり難しいということです)
ちなみに②に属するのは、北海道大学と東京農工大学です。
この2校はかなりボーダーが高いので、本当に自信がある人にとっては良いかもしれません。
そして後期試験を行なっていないのが、東京大学と岐阜大学と鳥取大学です。
ということで、この条件下で今回ピックアップした大学は、
帯広畜産大学、岩手大学、山口大学、宮崎大学、鹿児島大学、大阪府立大学の6校です。
では条件別におすすめを見ていくことにしましょう!
①共通テストの点数には自信あり!なるべくそれだけで勝負したい
この条件でオススメの大学は、
- 岩手大学(共テ:二次=900:200)
- 山口大(共テ:二次=900:200)
- 宮崎大学(共テ:二次=1000:200)
- 鹿児島大学(共テ:二次=900:300)
です。
はい。ここがかなり大事だったりします。
というのも、個別試験が面接なのか、小論文なのか、それとも前期と同様に学力試験なのか。
意外とここで差がつきます。
僕自身も個別試験が小論文でしたが、なんとなくで受験して撃沈しました笑
ではさらに細分化してみていきましょう!!
個別試験が小論文
これは岩手大学が該当します。
ところで、
小論文の模試などを受験したことがある人は分かるかもしれませんが、小論文って意外と人によって差がついていませんか?(点数で)
自信があっても得点が低かったり、高得点を取る方法さえ見当もつかない…なんてことも。
実は小論文って、
文の構成や表現方法など細かな決まりごとがたくさんあり、自己流で書いても、想像以上に減点されたりして点数は伸びません。
でも得意な人はスラスラ書いて高得点を取る。
そりゃ1つのテーマについて完全に自分の言葉で記述するんですから、差は明確に表れますよね。
もし、
小論文が得意orしっかりと対策をしてきた!
という人ならばオススメですが、なんとなくという理由だけでの受験はあまり勧めません。
もし共通テストの点数がボーダーライン近くなら、ここで大きな差がつくからです。
岩手大学の後期試験がオススメな人
・共通テストの点数に自信あり(85%以上は最低でも)
・そして小論文にも自信がある人
ちなみに岩手大学は後期試験の合格者最低点を公表していないので、目安となる点数は分かりません。
ですが少なくとも共通テストで85%〜90%くらいはないと厳しいと思われます。
また過去3年間の岩手大学の後期試験の倍率ですが、
2021年 合格者/受験者 4/15(3.8倍)
2020年 合格者/受験者 4/9(2.3倍)
2019年 合格者/受験者 5/56(11.2倍)
という結果になっていました。
個別試験が面接
これには山口大学と鹿児島大学が該当します。
そして個別試験の配点ですが、山口大学は200点で、鹿児島大学は脅威の300点の配点があります笑
そして個人的には、面接は小論文よりは差がつきにくいような気がします。
というのも面接が得意という学生はあまりいないように感じるからです。
小論文はある意味では考える時間がたくさんあると言えます。
聞かれたことについて考える時間もある。
そしてそれを修正したりして、より納得のいく解答を作り上げる。
これが小論文です。
ですが、面接となるとそこまで考えて話すことはできません。
基本的には聞かれたことにすぐに答えなくてはなりません。修正もできません。
絶対聞かれることや基本的なマナーは事前対策でなんとかなっても、これだけ配点があるということは、絶対に想定外のことも聞かれることになります。
そうなった時に完璧な回答なんて誰もできません。
ましてや勉強漬けでコミュニケーションが疎かになっている受験生にとっては、これはかなり大変なことです。
面接の後で手応えを感じている人ってレアですよね。
なんの面接であれ、割とみんな自信なさそうにしているものです。
なので、小論文に自信がないのなら、個人的には面接を選らんだほうが有利なのではないかと思います。
小論文ほどは明確に差はつきにくいと思われるからです。
山口大学と鹿児島大学がオススメな人
・共通テストの点数に自信あり(85%以上は最低でも)
・小論文には自信がない人
ちなみにこの2大学も、後期試験の合格者最低点を公表していないので、目安となる点数は分かりません。
ですが少なくとも共通テストで85%〜90%くらいは欲しいところです。
また過去3年間の後期試験の倍率ですが、
山口大学
2021年 合格者/受験者 6/26(4.3倍)
2020年 合格者/受験者 7/25(3.6倍)
2019年 合格者/受験者 6/40(6.7倍)
鹿児島大学
2021年 合格者/受験者 5/15(3.0倍)
2020年 合格者/受験者 4/10(2.5倍)
2019年 合格者/受験者 6/30(5.0倍)
という結果になっていました。
個別試験が学力試験
これは宮崎大学が該当します。
ちなみに個別試験の科目は理科です。
もし、面接よりも小論文よりも、学力試験の方が自信ある!!って人は迷わず宮崎大学をオススメします。
特に浪人生の人なんかは、人と会話する機会も少ないでしょうから、面接はあまりやりたくはないと思います。
それに勉強量的にも、個別試験が学力試験である方が良いという人は多いかもしれません。
もし僕が今受験生で、後期試験を受けるなら宮崎大学にするような気がします。
というのも小論文とか面接という分野で戦わなくても済むからです。
宮崎大学がオススメな人
・共通テストの点数に自信あり(85%以上は最低でも)
・個別試験も学力試験がいい人
・小論文も面接も自信がない人
また過去3年間の宮崎大学の後期試験の倍率ですが、
2021年 合格者/受験者 12/51(4.3倍)
2020年 合格者/受験者 11/40(3.6倍)
2019年 合格者/受験者 11/71(6.5倍)
となっていました。
また宮崎大学は後期試験の合格者平均点を公表しており、
2021年 1027/1200 (85.6%)
2020年 1025/1200 (85.4%)
2019年 1053/1200 (87.8%)
というものでした。(かなり高い…笑)
そして宮崎大学がオススメの理由がもう1つあるのですが、それはまた後で解説しますね!
以上が共通テストに自信がある人にオススメの大学でした。
次は一発逆転を狙いたい人向けの大学になります。
②共通テストで失敗した!個別試験で逆転を狙いたい!
この条件でオススメの大学は、
- 帯広畜産大学(共テ:二次=600:400)
- 大阪府立大学(共テ:二次=180:200)
です。この2大学は個別試験の割合が高いので、共通テストの失敗を個別試験で取り返すチャンスがあります。
特に大阪府立大学に関しては、個別試験の方が割合として高いので、毎年逆転を狙う学生が出願しています。
帯広畜産大学は二次試験が面接と小論文の2つです。
大阪府立大学は総合問題(自然科学に関する英語の長文読解)が課されます。
確かにこの2大学は逆転可能なので、共通テストで失敗しても出願できます。
でもデメリットもあります。
それが、
- 逆転を狙う学生が殺到し、倍率が跳ね上がる
- 問題がめっちゃ難しい(大阪府立大学)
- 対策量の差がかなり出る
といったことです。
特にこれは大阪府立大学で顕著です。というのも大阪府立大学の倍率は倍率は10〜20倍なんてことはザラで、かなりの激戦です。
また問題もかなり難しく、いくら英語が得意でも面くらいます。
なのでどれだけ対策できたかが合否を大きく分けることになります。僕も逆転を信じて大阪府立大学に出願しましたが、撃沈しました笑
詳しくは以下の記事を参照してみてください!

なので、もしこの2大学(特に大阪府立大学)に出願するなら、圧倒的に対策をして望まないと合格はまず無理です。
それくらい激戦であるということをしっかりと認識しておきましょう!!
過去3年間の2大学の後期試験の倍率ですが、
帯広畜産大学
2021年 合格者/受験者 11/52(4.7倍)
2020年 合格者/受験者 12/91(7.6倍)
2019年 合格者/受験者 10/20(2.0倍)
大阪府立大学
2021年 合格者/受験者 5/101(17.5倍)
2020年 合格者/受験者 6/75(12.5倍)
2019年 合格者/受験者 6/105(17.5倍)
帯広畜産大学がオススメの人
・共通テストにそこまで自信がない
・面接と小論文に自信がある
大阪府立大学がオススメの人
・共通テストで事故った!
・英語の長文が得意
・後期試験の対策への熱意がしっかりとある
以上で状況別のオススメ大学の紹介を終わります。
基本的には、”共通テストが高得点であるほど有利”という基本原則があります。
大学によっては一応逆転を狙うことも可能ですが、それにはかなりの対策が必要で、かなり倍率も上がるということをしっかりと理解しておきましょう!
僕が思う一番狙い目の大学の後期試験とは!?
では結局どこが一番狙い目なのでしょうか?
僕が実際に受験して感じたことは、
まず、小論文とか面接とかそんなものは採点基準もよく分からないし、対策も何したらいいか分からないからしんどい!!
ということでした。
また、個別試験で逆転できる大学は、学生が集中して倍率がエゲツないから結局無理ゲー!!
ということです笑
なのでベストなのは、宮崎大学なのではないかと思います。
実はそうなんです。
宮崎大学は、共通テストの配点が1000点あって、他の大学よりもさらに共通テストの割合が高くなっています。
どうしてかというと、英語の配点が300点あるからなのです。
つまり共通テストの英語で高得点が取れているなら、かなり有利!ということなのです。
結局小論文だったり、面接だったり、そういった不確定要素が強い科目だと、受験する側もかなり不安です。
それに宮崎大学は他の大学よりも、後期試験の合格者が多いです。(他の大学が数名程度、宮崎大学は10人前後)
つまり宮崎大学のメリットをまとめると、
- 共通テストの比率が他よりも高い
- その中で英語の配点が高い(300点)
- 個別試験が学力試験(理科)
- 合格者の数が多い(他の大学の2倍)
ということです。
もしこれらのメリットを自分が最大限に受けられそうなら、僕は迷わずに宮崎大学をオススメします!!
確かに合格者最低点は高いですが(個別も合わせて85%以上)、それでも共通テストの英語で高得点を取れているなら、狙える数字です!!
まとめ
・国公立の獣医学部の後期試験はかなり難関
・共通テストの比率が高い大学と個別の比率が高い大学がある
・個別試験が小論文だと、差がつきやすい
・個別試験で逆転可能な大学は高倍率になりやすい
・一番の狙い目は宮崎大学!(共テで高得点なら)
です!
国公立の獣医学部はかなりの難関ですし、狙い目が前期試験であることは紛れもない事実です。
それに前期で落ちてしまったショックはかなり大きいですし、そこから個別試験の対策をまたするのは、モチベ的にもかなり大変です。
僕も前期で落ちた時はショックで立ち直れず、小論文対策なんてほとんどやらずに後期試験に臨んで、撃沈しました笑
でも今思えば、小論文なんて対策したこともなかったし、むしろ不得意だったなと。
もっとちゃんと吟味したら、自分の状況にあった大学があったのではないかと。当時はそんな気力はなかったのですが。
なので当時の僕に今の僕からという目線でこの記事を書きました。この記事が少しでもみなさんの役に立つことを祈っています!!
頑張って獣医学部に合格してくださいね!!
では!