皆さんこんにちは!最北端獣医師のノスケです!僕は2020年に麻布大学の獣医学科を卒業し、現在は日本最北端で牛の獣医師をやっています!
今回は獣医学科が運ゲーであるという事実と、それを踏まえたうえでどのように考えていけばいいのかお教えしたいと思います。
今回の記事の内容!
・獣医学科はどうして運ゲーなのか?
・それでもどうすれば運までも引き寄せられるのか
・それを踏まえたうえでどのうように考えていくべきなのか
です!
タイトルだけ見ればちょっとショッキングな内容かなって思うかもしれません。でも最後まで読んでいただければ、きっとまた新しい考え方が身につくと思います!
ではいきましょー!!
そもそもどうして受験は運ゲーになるのか?
本題に入る前に、皆さんは受験のすべてが実力で決まると思いますか?実際はそんなことないんですよね。
僕が受験生の時もそうでした。
現役時、その年のセンター国語がとってもとっても難しく、平均点が前年から20点近く下がったんです。(ちなみにスピンスピンって言葉が流行った年です(笑))
多くの人が国語によって点数を落とし、志望校を変えざるを得ませんでした。僕の友達で医学部を志望していた人も、終わった瞬間に「浪人だあ・・・」っていうくらいです(笑)
その友達は現代文の半数近くを勘で解かざるを得なかったそうです。そのため手ごたえ的には5~6割程度。つまり医学部にはその時点でかなり絶望的です。
でもそいつは勘で解いたところが1問を除いてすべて当たり、なんと国語で9割を取ってしまったのです!!
はい。完全に運を味方につけた男ですね(笑)
センター試験は5択です。つまり実力以上の点数を取ってしまうことだってあります。しかも1発勝負だから、それで決まります。
ほかにもその日の体調・問題との相性・隣に座った人・試験会場の環境・勘の冴え具合など、本人にはどうしようもない部分がたくさん絡み合ってきます。
これはスポーツと同じで、勝負の世界だからしょうがないのです。受験は実力もちろん合否を決める大部分を占めます。でもこういった運要素も確実にあります。
そして獣医学科にはその運要素をさらに強める要因があります。これがあるから、さらに運に左右されるんです。
それは
”定員の少なさ”
なんです。
定員が少ないことで運要素がつよくなる?
どうして定員が少ないと、運の要素が強くなるんでしょう。それは単純に定員が多ければ、数人運が良かった人がいても、大した影響はないからです。
でも獣医学科は全国合わせても1000人ちょっとしか毎年合格できません。この人数は他の学部学科と比べるととっても少ないです。
10000人に対しての100人は1%ですが、1000人にとっての100人は10%なんです。
単純な偏差値だけで見れば、医学部のほうが高いので難関です。でも定員の少なさを加味して、その時の運が絡んだ時、医学部以上の難関になることだってあります。
まず国公立大学の獣医学科を例にとってみましょう。偏差値が高いことももちろんですが、国公立の獣医学科は定員が30~40人程度だってことがより深刻です。
これってめちゃくちゃ少ないですよね?
例えば、
自分の志望している大学にたまたま人が殺到したら?
医学部に少し足りないけど、獣医学科には十分な人が流れてきたら?
センターで運よく当たりまくった人が数人いたら?
いくら模試でA判定取っていても、厳しいですよね?逆にそれで他の大学は倍率が下がって、合格しやすかったら?
もしその時志望した大学でなければ、受かっていたかもしれません。でもこればっかりは蓋を開けてみないとわかんないんです。
普通なら多少の年度による差は誤差として片づけられます。でも国公立の獣医学科に関しては、それが深刻な違いとして影響してきます。
私立の獣医学科でも、国公立ほどではないにせよ、そういったことはあります。
そして私立の獣医学科は多くの場合、記述ではなく選択式です。だから運さえ味方すれば、思っている以上に点数が取れることだってあります。
僕の場合麻布大学がそうだったんじゃないかなあって思います(笑)
だって全然解けませんでしたもん(笑)
でも運よく当たっていたんですかね。手ごたえとは裏腹に合格していました。
また私立の獣医学科は連日受けることになります。だから体調面やメンタル面の影響を強く受けます。本命のために力を蓄えていた人と、連日の受験で疲れている人とでは、本番のパフォーマンスに差が生まれるのは当然のことです。
いずれにせよ、獣医学科は定員の少なさゆえに、ほかの学部学科以上に運要素が絡んでくるってことになります!
僕自身の経験・・・
そしてそれは僕が実際に体験したことでもあります。
現役時、岩手大学にあと30点で受かるというところで落ちました。
当時は「1年あれば十分到達できるレベルだ!」と思い、張り切って勉強しました。
そしてセンターの点数を70点以上伸ばし、二次試験もしっかり得点出来ました。でも結果は不合格でした。
どうしてなのかさっぱり分かりませんでしたが、試験後発表された合格者最低点を見て驚きました。前年よりかなり上がっていたのです。
別に浪人時のセンターや二次試験が易化したわけではなかったです。同じような平均点でした。でも結局前述の通り、いろんな要素の影響を強く受けるので、すぐにボーダーが跳ね上がったんです。
これが国公立獣医学科の特に恐ろしいところなんです。
結局定員が少ないから、少しのことでも大きな影響を受ける。
そしてそれは誰にも予想が付かない…。
ではそれを踏まえたうえでどうすればいいのか??
正直言って、医学部から流れてくる人や、自分の志望大学に受験生が殺到することに関しては、どうしようもないことなので、こればっかりは祈るしかないのかもしれません。
でもやっぱり、試験に関しては対策できると思います。
例えば、模試の問題を何回も復習するとか、試験直前ギリギリまでノートを見返すとか、できない問題を粘り続けるとか。
意外とこうやって何回もやった問題がまんま試験に出ることってあるんです。その理由は、勉強を進めていくうちに、何が重要か分かってくるからです。
そのことに知らず知らずのうちに気づいて、対策していれば、頻出問題の対策をしていることになります。だからそのまんま試験に出ることが往々にしてあるんです。
「あ、これやったやつまんま出た!ラッキー!!」と思うでしょうが、それは紛れもない努力のたまものなんです。僕はここの情熱が足りなかっただけに、国公立獣医学科に落ちてしまったのかもって思います…。
自分ではどうにもならないことは置いといて、自分でどうにかできる部分をとにかく極めていく。これが結局は一番やるべきことなんだなって思います。
それでもだめだったら?
もし完璧に対策して、自分の実力を出し切って、それでもどうにもならない要素で落ちてしまったら、それはもうすっぱり諦めましょう!!
それはもう自分ではどうしようもなかったことです!運です!気にしない!
そん時は受かった大学の獣医学科に進んでください!
そういう人は、第一志望は惜しくも落ちてしまっても、併願した他の獣医学科には受かっていることが多いです。
そん時は、もう1浪!とか思わずに、次のステップに進んだほうが結果として得だなって僕は思いました。
僕自身、国公立獣医学科に落ちて、私立の麻布大学に合格し、進学しました。当時は、やっぱり第一志望に行きたいという思いもあったので、もう一浪しようか?なんて考えていました。
でも思い切って麻布大学に進学して、結果としてよかったって胸を張って言えます。
皆さんの目標は、「獣医師になること」であるはずです。しかし受験を頑張っているうちに「第一志望合格!」になっていきます。
頑張っているから想いが強くなるのは当然です。とっても分かります。でもやっぱり獣医師になることが最終目標なのだから、胸を張って受かったところに行けばいいんです!
また1年遠回りするほうが損です。あんまり意味がなかったって後になって思います。
それに安心してください!獣医学科はどこに行こうが、教育レベル、国家試験合格率、実習の充実ぶりは変わりません。
これが獣医学科の素晴らしいところなんです!どこに行っても立派な獣医師になれます!

だから一生懸命頑張って、それでもだめなら、
「ツイてなかった!よし、受かったところで頑張ろう!」って思うようにしましょう!それは間違っていませんよ!
それを忘れずに頑張ってください!
では!
P.S 獣医学科全部落ちたら、意味ないですからね(笑)その時は受かるまで頑張ってください。