日本最北端の獣医師ブログ!
獣医師国家試験奮闘記

獣医師国家試験と公衆衛生学!!【最重要??】

皆さんこんにちは!

最北端獣医師のノスケです!僕は2020年に麻布大学の獣医学科を卒業し、現在は日本最北端の地で牛の獣医師をやっています。

 

さて、今回は僕の記憶が新鮮なうちに国試の色々をお伝えしようのコーナーです。

今回は”公衆衛生学”についてお話しようかなって思います。

 

僕がこれまでに大切だと言っていた生理学や薬理学、病理学といった科目よりも、実は出題数では勝るのがこの公衆衛生学なんです。

 

CD問題と合わせるとおよそ30問くらいにはなります。1割近くはこの公衆衛生学なんですね。

 

そんな大切な科目である公衆衛生学なんですが、実は一筋縄ではいかないのもまた事実なんです。

そんな厄介な公衆衛生学について、今回は国試を潜り抜けた僕からアドバイスをしようと思います!

 

今回の記事の内容!

・公衆衛生学の国試における重要性
・公衆衛生学ってどんな特徴があるの?
・公衆衛生学の対策法と心構え!

のすけ
のすけ
実は公衆衛生学は国試において、1,2を争う厄介な科目なんだ!だからしっかり理解を深めて、確実に対策していこう!

公衆衛生学の沼にハマらないためにも、この記事をしっかり読んで適切な対策をしていきましょうね!

 

レッツごー!


https://nosukevet.com/subject-kokushi/

 

公衆衛生学の国試における重要性!

出題数

B問題:15~20問程度
C問題:6~7問程度
D問題:10~12問程度

合計:31~41問程度/280問(10~15%程度)

いかがでしょうか。

かなり高い割合で出題されていることが分かります。

公衆衛生学は、微生物学や伝染病学と相関性がとても高く、被る問題も結構あります。それを加味したとしても、かなりの割合が公衆衛生学の問題であることが言えます。

 

というのも、獣医師の責務の中に、”公衆衛生に寄与すること”という文言があるため、嫌でも重要度は高いんです。

 

これが出来ないなら、獣医師になるな!!って無言の圧力さえ感じますね(笑)

 

そして先ほども触れた通り、他の科目との相関性も高いため、公衆衛生学を極めさえすれば、微生物学や伝染病学の理解もしやすく、勉強がさらにはかどるようになります。

 

実際僕も、何も知らずに最初に選んだ科目が公衆衛生学でしたが、その後の勉強に大いに役立ってくれました。

 

それくらい国試において重要な科目ってことは、おわかりいただけたでしょうか。

 

では次の章からは、そんな公衆衛生学の特徴についてお話していこうと思います。

まあ厄介な特徴もあるので、しっかり理解してくださいね!

 

公衆衛生学の特徴!!

 

①勉強範囲がものすごく広い!

実は公衆衛生学は、勉強しなければならない範囲がとても広いんです。

皆さんが使うことになるであろう北大まとめにおいても、200ページ近くあるんです!

生理学が60ページ、コスパ最強の病理総論が60ページ、薬理学でさえ150ページということと比べると、いかに多いかが分かります。

 

出題数も多いですが、その分勉強範囲も広いのです。コスパが良い科目とは言えそうもないですね。

 

そしてさらに暗記すべき項目において、数字が結構出てくるんです。

例えばなんですけど、水質の基準値とか、大気の基準値とか、牛乳検査における様々な基準値とか…です。

 

これらの数値は割としっかり覚える必要があります。結構細かいところまで聞かれるので、しっかり覚えていないと得点に結びつかないんですよね。

 

因果関係があれば覚えやすいですが、数字なんて何の因果関係もないじゃないですか(笑)

だから皆凄く苦労するんです。
最後の最後まで覚えるのに苦労します。

 

ここが公衆衛生学の大変なポイントの一つですね。

 

②年々問題が難しくなっている??

何!?

それは聞き捨てならないな!って思いますよね(笑)

 

僕もこれを国試勉強を始めた11月に聞いたときには軽く絶望しましたよ(笑)
でも割と事実なんですよね。

なぜかどんどん難しくなっているような気がするんです。

 

まあ正確に言うと、難しくなってきたというよりは、重箱の隅みたいな問題が増えてきたってことなんですけどね。

 

ほんとに表の隅にある数値とか、太字にさえなっていない条約の名前とか、こんなのずるいよ!!って言いたくなるような問題が結構あります。

 

正直こんな問題のために、表の数値を全暗記していたのでは、いくら時間があっても足りません。だからこういう問題は捨てざるを得ないのですが、

こういう問題が1問だけじゃないってのが、最近の公衆衛生学の特徴なんです。

 

③8割以上はなかなか取れない!7割がいいとこ

さきほど述べた通り、公衆衛生学は重箱の隅問題が結構登場します。

そしてそれ以外の問題も結構手ごわいことが多く、特に画像問題であるD問題では、こんなん知らねーよ!!ってのが数多く登場します。

 

大問1つに、2問あるのがD問題ですが、正直片方出来れば及第点ってレベルで難しいです。

 

B問題はそこまできつい問題は出ないので、そこで稼ぐしかないのですが、結局のところトータルで7割取れたら僕は万々歳だと思います。

 

それくらい難しいんですよ!(笑)

まあ僕より優秀な人のほうが多いでしょうから、もっと取れるかもしれませんが、結局8割取れたらかなりすごいと思います。

 

それ以上を追いかけても徒労に終わるような気がします。

 

④疫学の分野(数問出る)は点取りどころ!!

僕はこの記事で、疫学も公衆衛生学に含めて話しているのですが、疫学は逆に点取り問題です!

出る問題が本当に似てるからです。

 

そして覚える部分もとても少なく、一日で勉強は終わります。
僕も苦手意識はありましたが、出る問題があまりにも同じだから、出来るようになっちゃいました(笑)

 

例えば、特異度と敏感度の計算問題とか、疫学調査の名前と特徴とか(コホート研究とのやつです)、そんなのです。

 

疫学に関しては、本当に少ない時間で点が取れるコスパ最強科目なので、ぜひやってくださいね!!

 

 

公衆衛生学で抑えるべきポイント!!

公衆衛生学は、いくつかの分野に分かれていて、僕が覚えている限りだと、

・疫学分野
・牛乳などの食品衛生分野
・食中毒
・人獣共通感染症
・環境分野
・植物毒(画像問題として)

とかがあった気がします。(記憶がなくなってきた…ww)

 

この中で、絶対に押さえておくべきなのが、人獣共通感染症です!!

 

公衆衛生学でこの分野は絶対にやっておいてほしいのです。正直ここは他の科目(微生物学や伝染病学など)との相関性が高く、

色んなメリットをもたらしてくれるからです。

また地図上の分布などと組み合わせて覚えてほしいのです。
そうすることでCD問題対策にもなります。

 

そこまで覚えることが多いわけでもないので、わりとすぐに対策できます。その割には出題数も多いので、ここは最初に押さえておきましょう。

 

また次に大切なのが、食中毒の分野です。

ここは、主に細菌による食中毒が出題されますが、これも抑えておきましょう。特にその菌の選択培地との組み合わせが重要です。

 

これは画像問題で頻出なので、特徴的な培地や現象などは是非押さえておきましょう!!

 

逆に環境分野は、細かい数値が出題されたり、超マイナーな条約や事件などが出題されるので、どんなにやろうが無駄に終わります(笑)

 

なぜかこの分野はどんどん難化しているので、教授陣も困っていました(笑)

 

だからそんなに深追いしなくても大丈夫です。過去問で解けなくても大丈夫です。

 

そしてこれは不思議でならないことなのですが、出ても1問の植物毒になぜか皆ものすごい時間を割くんですよね。

 

画像問題で、植物とかキノコとかの画像が出てきて、これの毒は何ですか?って問題です。どうしてこれに皆あんなに夢中になるのか分かりません。

 

クイズみたいで楽しいんですかね。

ぶっちゃけこれは本当に無駄です。覚える量が多いわりに、難しいですし、しかも出ない年だってあります。僕の時は出ませんでした。

 

完全に時間の無駄です。やるだけ意味ないです。分からなくても1問だけです。
これに時間を割くくらいなら、疫学の勉強でもしてください!!

 

僕との約束ですよ!!

 

最後に

公衆衛生学はとても重要である反面、勉強するべき範囲が広く、問題も難しい傾向にあります。

 

なんとも困ったちゃんな科目ではあるのですが、だからこそ見切りをつけることが重要です。

7割~8割取れたら文句なし!で良いんです。

 

200ページ近くある範囲をやろうと思ったら、多少の切り捨てはしなくてはなりません。
人獣共通感染症と食中毒分野は確実に押さえて、環境分野はそれなりでいきましょう。

 

僕もどんなに対策しても7割ちょっとしかできませんでした。
悲しいですがしょうがない!!

 

難化していることをしっかり受け止めて、その上で落としどころを設けて計画的に行きましょう!!

 

では!!