皆さんこんにちは!
最北端獣医師のノスケです!僕は2020年に麻布大学の獣医学科を卒業し、現在は日本最北端の地で牛の獣医師をやっています。
さて、今回は僕の記憶が新鮮なうちに国試の色々をお伝えしようのコーナーです。
今回は”臨床繁殖学”についてお話しようかなって思います。
この科目ですね~
実は扱いがとても難しいんですよねえ。
どうしてかって?
この科目は、とにかく理解するのが大変なんですよ!
とにかく複雑に色んなことが絡み合っていて、それでいて動物種によって微妙に、時には全く違っていることも多いため、覚え分けが必要なんです。
繁殖ってのは、現役の獣医師だって苦労することが多いんです。
ホルモンもたくさん登場するし、作用も似てるようで全く違ったり、病気だってたくさんあるし…
かといって出題数もそれなりあるから無視も出来ないですしねえ。
まあ割と嫌われ者の科目代表なんじゃないかなって思ってます。
僕もかなり後回しにしていました(笑)
そして国試まで1か月を切ったあたりから、やっと重い腰を上げて勉強した記憶があります。
まあそれでも、全然間に合わなかったんですけどね(笑)
まあそれでも何とか合格ラインは超えられるくらいには出来るようになるんで、今回はそういったことも含めてお話していこうと思います!
今回の記事の内容!
・臨床繁殖学の国試における重要性
・臨床繁殖学ってどんな特徴があるのか?
・公衆衛生学の勉強法と心構え!
・繁殖学が嫌なら、こっちの科目に力を注ごう!!
といった内容についてお話していこうと思います。
僕自身、繁殖学にはかなり苦手意識があり、国試直前まで放っておいたんです。
んで、最低限の勉強でとりあえず合格ラインくらいは取れるようになっておこうって、それなりに勉強した結果、何とか8割くらいは取れるようになりました。
臨床繁殖学は、勉強範囲こそ広いように思えますが、出題される部分はかなり限定的で、そこさえ押さえておけば8割くらいは確実に取れるようになります。
ではそんな臨床繁殖学についてみていきましょう!



Contents
臨床繁殖学の国試における重要性!!
出題数
B問題:5問程度(臨床分野と被る部分あり)
C問題:3~4問程度
D問題:2~4問程度
合計:10問強/280問(5%程度)
いかがですか?
まさしく微妙!!
全力で対策するには問題数が少ないように思えるし、かといって無視するにはちょっとなあ…
って絶妙なラインですよね(笑)
このことが、なかなか勉強する気を起こさせない理由の1つなんですよね。実際ほとんどの人がそうでした。
勉強会をやっているときも、年内に繁殖のことをしっかり理解できている人は殆どいませんでした。1月の終わりくらいになってやっとチラホラ出てきたくらいでしょうか。
まあぶっちゃけそれでいいと思います。
臨床繁殖学よりも大切な科目はたくさんありますし、まずはそっちを優先したほうが僕は良いと思います。
他の科目にある程度見通しが立って、余裕が出てきたタイミングで勉強したらいいんです。それで十分ですから。
では次の章からはそんな臨床繁殖学の特徴について見ていくことにしましょう!
臨床繁殖学の特徴!
①とにかく病気の出題が多い!
臨床繁殖学の出題の中心となるのが、病気についてです。
特に牛の卵巣の病気だったり、犬や牛の子宮の病気が頻出ですね。
黄体嚢腫と嚢腫様黄体の違いだったり、犬と牛の子宮内膜炎の症状と治療の違いだったりは本当に良く聞かれています。
またCD問題で出題される際は、エコー画像と一緒に出題されることが多いので、写真と一緒に勉強することが必須ですね。
そしてこれは臨床分野とも被ってくる部分も多いので、そこまで苦労することはないかもしれません。
北大まとめを見ると、病気の部分は結構ページを割いてたくさん紹介されていますが、出る部分は限られているので、全部をカバーする必要はないです。
本当に出る部分は2割くらいしかないので。

②CD問題では、発情周期のことや生殖工学のことが頻出!
CD問題では発情周期のことを絡めた問題が多くみられ、一連の流れだったり、その時に絡むホルモンの名称と作用が良く聞かれています。
また牛における生殖工学も良く聞かれます。
生殖工学ってのは要するに、人工的に繁殖を操作することです。
例えば、排卵を誘起したり、発情を同期したり、排卵を一回にたくさんさせたり…
そういった目的のための方法がそれぞれいくつかあり、それぞれの違いをよく聞かれます。
だから、牛だけで大丈夫なので、そこは頻出分野ってことで頑張って覚えてしまいましょう!
ただ厄介なのが、丸暗記がきついってことです。とにかく理解をしないと問題は解けないので、これは分かる人にイチから説明してもらうほうが良いかもです!
③メインは牛のこと!犬や馬がたまに聞かれる程度!
なんか教科書や北大まとめには、牛馬犬猫羊豚までご丁寧に書いてありますけど、結局出題されるのは大半が牛のことなんですよね。
たまに病気とかホルモンのことで犬や馬が出題されますが、豚や猫とか羊はほっとんど出題されません。
だから捨てても良いと思います。てか僕は捨てました。
発情周期とかも僕はもはや牛しかやりませんでしたし、馬や犬は本当に頻出の病気とか、常識的な知識(季節発情のこととか、妊娠してからの違い)くらいだけやりました。
まあそれでほぼカバーできますし、仮にしらない問題が出ても1問だけなので、結局8割くらいはトータルで取れるんです。
だから、やりたくない人は本当に牛のことだけで良いと思います。
そうすれば、やるべき範囲は1/4くらいにはなるんじゃないかなって思います。
臨床繁殖学の対策法は?
そんな感じで出題部分に大きな偏りがあるわけですから、そこだけを重点的に対策するだけで十分です。
優先度が高い分野としては
・牛の発情周期(ホルモンなども含める)
・妊娠してからのこと
・牛の病気で頻出の部分だけ(犬や馬もカバーできたら最高)
・生殖工学
ここら辺ですかね。
分厚い教科書や北大まとめの中からここだけをピックアップしたら、かなりやるべき部分は少なくなるはずです。
そして例え不安に駆られてもあまり深追いはしないほうが良いです。
「もし豚とか聞かれたらどうしよう…」
「こんなにやらない部分があるけど大丈夫かな?」
って感じると思います。実際僕もそうでしたから(笑)
でもやらなくて大丈夫です!
もし仮に出題されて解けなくても、全然痛手ではありません。
そこまで対策していたのでは、時間がいくらあっても足りませんし、もっとやるべきことがあるはずです。
とにかくこういった大変な科目ってのは、最低限の努力で、及第点を取れるようにすることが大切です。
徹底的に対策するのは、もっと出題数の多い科目に絞るべきです。(薬理学とか生理学とかね)
薬理学で満点取るほうが圧倒的に楽ですから、ササっと臨床繁殖学の対策を終わらせて、他の科目に移ったほうが得策ですよ!!
あと、繁殖学は理解が必須なので、分かる人に教えてもらいながらのほうがはかどると思います。
もし臨床繁殖学が苦手だったり、やりたくない人は??
それでもやっぱり臨床繁殖学は苦手だし、ってかそもそもやりたくねええ!!って人もいることでしょう。
そんな人にお勧めな科目が、”魚病学”です。
この魚病学ですが、出題数で言うと臨床繁殖学とほぼ一緒にもかかわらず、勉強時間・勉強範囲はとても狭いです。
しかも覚えやすいのと、楽しいのとで、僕がおススメするコスパ最強科目なんです!
もし臨床繁殖学の勉強が嫌で、かつまだ魚病学をやっていないなら、僕は迷わずこちらの魚病学の対策を優先することをお勧めします!!
まあどっちもやるのが一番なんですが、そこまで真剣にならなくても合格は出来るので(笑)
あまりストレスを溜めないようにいきましょう!!
魚病学についての記事はこちらを参照してくださいね。

では!