皆さんこんにちは!最北端獣医師のノスケです!僕は麻布大学獣医学科に通っておりましたが、2020年の獣医師国家試験に合格し、現在は日本最北端の北海道稚内市で牛の獣医をやっております。
僕自身の受験や学生生活を通して気づいたことを、皆さんにいろんなことをシェアしようと思いこのブログを書いています。
僕は麻布大学に1浪して入学し6年間学びましたが、もともとは国立大学の獣医学科志望だったのです。しかし現役浪人と岩手大学の獣医学科を受けて落ちてしまいました(笑)
とはいえ私立の獣医学科も併願しており、その中で第一志望であった麻布大学に何とか合格し、進学しました。
結果的には私立の中で第一志望の大学に進むことが出来たので、悪くない受験生活ではあったとは思うのですが、やはり獣医学科の受験は相当厳しいです。
ちなみに国立大学獣医学科の失敗談と、落ちたからこそのアドバイスはこちらの記事で書きなぐっていますので、よろしければご覧ください!!

振り返ってみると僕の受験は成功と失敗が半々くらいでした。私立大学でもたくさんの失敗や反省点があります。この記事では私立獣医学科を目指す方々に向けて、私立獣医学科をすべて受験した僕から、気を付けるべき点や知っておいてほしいことを書いていきます!
Contents
私立獣医学科も難関であり、そうそう合格できない!
現役時は私立獣医学科を受けなかったので、浪人時の成績のみを書いていきます。
まずは模試や偏差値等ですが、基本的に私立獣医学科は、模試の判定においてA判定がほとんどでした。判定基準がセンター模試や、記述模試なので、完全にあてになるかというとそうでもないのですが、少なくとも獣医学科の受験生の中では上位にいた自信はあります。
また全統記述模試を例に出すと、受験科目である英語・数学(ⅠA・ⅡB)・生物の総合偏差値は70前後でした。
そしてセンター試験本番の点数は
国語 152点/200点
英語 175点/200点
数学 169点/200点
生物 87点/100点
化学 98点/100点
地理 72点/100点
計 753点/900点 (83.6%)
でした。
この数字をまず参考にしていただきたいです。多くの人が受ける模試でもあり、センター試験と合わせてこれが1つの指標になると思うので。では僕の受験結果を振り返ってみます。
酪農学園大学
センター利用 合格
一般入試 合格
日本大学
センター利用 不合格
一般入試 不合格
日本獣医生命科学大学
センター利用 不合格
一般入試 不合格
麻布大学
センター利用 不合格
一般入試 合格
北里大学
センター利用 合格
一般入試 合格
この結果を見て皆さんはどう思うでしょうか?
やっぱり意外と落ちているって思うでしょう?
そうなんです!実は私立の獣医学科は国立大学に比べれば合格しやすいですが、それでもやはり難関であることには変わりありません!
模試やセンターの結果だけで見れば全大学合格しそうなもんですが、実際のところは合格できたのは3/5校だけです。それくらい厳しい受験であると言わざるを得ません。
それに基本的に全大学、受験科目も試験範囲も同じであったため、そこまで大学間で対策法に差があるわけではありません。
それでもやはり不合格の大学が出てしまう理由を自分なりに考えてみました。
どうして模試で判定が良くても、落ちる大学が出てくるのか
理由①大学によって問題の特徴があり、対策をしないと難しく感じるから
これは獣医系大学に限ったことでもないのですが、試験科目や出題範囲が同じだったとしても大学間で出題形式が大きく違います。特にそれは数学と理科において顕著です。
例えば麻布大学の生物は超高難易度で有名ですし、酪農学園大学の英語もかなり文章が長く、初見だとかなり面くらいます。そして時間制約もかなり厳しいので、対策をしっかりしていないと時間配分をミスったりして、本来の実力を出せないことがあります。
僕は麻布大学の対策にかなり重点を置いていたため、麻布大学の試験はかなり自信がありました。しかし逆に不合格となった大学の対策はほとんど行わなかったため、試験会場で面食らうことになったのです。
理由②その大学が第一志望の人は、かなりの対策を積んでいるから
これは理由①ともつながっているのですが、私立獣医学科ならどこでもいいという人は少なく、やはり皆が行きたい大学というものは存在していると思います。
そしてやはりその大学の対策に主眼を置いて勉強するわけです。となると本来の学力の差が対策によってなくなり、むしろ対策を積んだ人のほうが合格しやすくなります。
ですので模試の結果にかかわらず、第一志望として対策を積んだ人のほうが最終的には合格しやすいのだと思います。
現に自分も、第一志望としていた麻布大学の対策はかなり行いました。その結果として一般試験で合格できました。逆にあまり対策を熱心に行わなかった日獣や日大は見事に不合格でした。
大学の受験というのは、基礎学力の上に、大学ごとの対策が必須なので、いくら模試の成績が良かろうが、受けた大学すべてに合格することは難しいのです。
センター利用試験はそうそう受からない
センター利用試験は、1つの試験でいろいろな大学に出願できるため、便利です。
しかしこの方式で受かるためには、一般試験で軽く合格できるほどの学力が必須となってきます。実際大学内でもセンター利用で入ってきた人はあまりいません。楽な方式で合格だけ勝ち取り、他の大学へ進学する人もいるため、席だけがなくなっていくのです。
そして年ごとの難易度によって合格点が変わることもあまりありません。ですのでどんな問題であろうと85~90%くらいはコンスタントに取れるだけの学力が必要です。
現に対象科目だけなら僕も87%取れていましたが、麻布大学のセンター利用方式では不合格になってしまいました。それくらい合格が難しい受験方式だということを覚えておいてください!!
ここの合格は勝ち取っておきたい、比較的合格しやすい大学とは?
たしかにどの私立獣医学科も難関ではあります。しかし大学間でやはり合格難易度に差があることも事実です。
その中でもここの合格はぜひ勝ち取っておきたい大学が2つあります!
それは
北里大学
酪農学園大学です!
その理由として、合格者の数が挙げられます。日獣や麻布、日大は合格者がそこまで多くないため、倍率が10倍を超えることも珍しくありません。それに加え、蹴る人も少ないため補欠合格もあまり望めません。
しかし上記の2大学は合格者の数が多いため、倍率が6倍前後に落ちます。ですので合格しやすいのです!センター利用方式でも合格点が少し下がるため、合格しやすいです。
どこかに受かっているという事実はメンタル的にかなりプラスに働いてくれます。その後の国立獣医の受験や、私立の後期試験などに対して、ゆとりをもって臨むことが出来るのです。
ですので、この2大学のどちらかは対策をそれなりにやっておくことをお勧めします!!
もちろん第一志望の対策がメインであることには変わりないのですが。
在学中、卒後において大学間で差はあるのか??
詳しくは下の記事でご紹介していますが、獣医学科っておどろくほど学歴に差がないんです。どの大学に行こうが在学中の教育や国試合格率、仕事において差が出ることはありません。

これが獣医学科の素晴らしいところなのですが、そもそも大学数や学生数が少ないので選抜された人のみが入学し、卒業していきます。ですので例えば、医学部や薬学部のように大学間で格差が広がることがないのです。
国試の合格率もどの大学でも8割以上ですので、安心して進学していいと思います。別に第一志望の大学に合格できなかったからと言って、浪人するのはもったいないです!!
確かに第一志望の大学に行きたい気持ちは分かります。とはいえ皆さんの目標は獣医師のなることだと思うので、合格した大学にぜひ進学して下さい!!
後悔することは無いと思います!
結論:私立獣医学科はすべて受けて、受かったところに行くべし!
結局僕はここに尽きると思います。確かにオープンキャンパスなどで憧れの大学が出来て、それに向けて頑張っている人は余計にその大学への思いは強いでしょう。
でも大学間で教育や国家試験合格率、卒後のキャリアに差がないので、受かったところにぜひ進学してください!!
第一志望の大学への対策はたくさんやるのはもちろんですが、それ以外の大学も受験し、もし合格したのならそこへ通いましょう!!
場所が田舎とか、そんなことは大したことではありません。目標である獣医師に向けて、一刻も早くスタートを切ることが重要なので、そこだけを考えて勉強していって下さい!
まとめ
・全大学受かるほど私立獣医学科は甘くない。
・大学ごとに対策を行わないと、学力的に達してても落ちることがある。
・その中でも合格しやすい大学は絶対合格しておくべき!
・大学間で差はないから、受かったところに通ったほうが良い。
・その大学に合格するより、獣医になることが目標だということを忘れない!