皆さんこんにちは!
最北端獣医師のノスケです!
僕は2020年に麻布大学の獣医学科を卒業し、現在は日本最北端の地で牛の獣医師をやっています。
僕は獣医師として働く傍ら、自分の受験の経験談やそこで学んだことを日々発信しています!
さてさて、以前僕は獣医学科志望の高校生からこのような質問をいただきました。
今回はこの質問について答えていくことにします!
今回の記事の内容!
・高1・高2の進研模試は信用できるのか?
・その理由とは?
・進研模試の実態とは??
・正しい進研模試の活用方法!
・進研模試よりも参考になる模試がある?
・高1・高2生は、この模試に全力を注ごう!!
こういったことについて語っていこうと思います。
正直言って高1・高2のころの模試ってそこまでモチベーションが上がらないですよね?
志望校もそこまで決まってないし、部活に宿題で忙しいし、模試のための勉強なんてそこまでしてないし・・・
そういった人がほとんどだと思いますが、
実はこの時期の模試への向き合い方や捉え方、その後への活かし方で、受験の結果は大きく変わってくるんです。
かつての僕はそこで一度痛い目を見て、あえなく浪人してしまいました。
なのでそんな僕の失敗談も含めて、今回は模試の考え方をしっかり理解してもらおうと思います!!
考え方が変われば、行動も変わります!!
ではいきましょう!

Contents
高1・高2の進研模試は信用できるの??
まずは多くの人が受験しているであろう、進研模試の信用度について、結論から述べていこうと思います。
僕の実体験、そして同級生や先輩、先生などから聞いた話を総合してみると、
”高1・高2の進研模試の判定はほぼ信用できない”
ということが言えます。
そうなんです。ここで進研模試が全く意味がないという誤解をして読むのをやめないでください(笑)
僕が言いたいのは、
進研模試の判定で油断してはならないということ、そして進研模試との正しい向き合い方がある
ということです。
僕は当時そのことすら知らずにテキトーに受験していたのですが、こう言い切るのには根拠がいくつかあります。
まずはその根拠から挙げていくことにしましょう。
進研模試の判定が信用できない理由とは?
①受験者の学力の幅がとても広く、大学を受験しない人も受けるから
まずこれが大きな理由となります。
実は高1・高2の進研模試は、必ずしも大学を受験する人達だけが受けているわけではないのです。
俗に進学校と言われる高校から、高卒で就職する人が一定数いる高校も受けていたりします。とりあえず全員受けておけというスタンスの高校が多いのです。
特に進研模試は、他の模試に比べて受験者の幅が広く、(言い方は悪いですが)下のレベルの人の受験が特に多いです。
となると、
実際に大学受験をする人ばかりが受けるというわけではないので、以下のような傾向があります。
- 問題が簡単で、苦手科目でも解きやすい
- 偏差値も高く出やすい
- 判定も甘めに出る(簡単にA判定が取れてしまう)
例えばこんな例を考えてください。
体育のサッカーのとき、一番うまいのは当然サッカー部の子たちです。
仮に補欠だったとしても、サッカー部なら普通の人よりはうまいですよね。
でも実際サッカー部の子たちが戦うのは、同じサッカーをやっている人たちです。
それなりのレベルの場面で本来は戦うはずです。
だから体育の場でいくら上手くても活躍しても、そりゃ相手がそういう人だから、あまり意味はないわけです。
つまり進研模試もそれに近いことが言えます。
全然やる気のない人が多い中で、それなりに勉強している人が受験したら、当然結果は高く出るわけです。
そしてそれがめちゃくちゃ気持ちいいのです!!(笑)
自分の実力を過信してしまうのです!
僕の場合も、当時はそれで大きな勘違いをしてしまいました。
当時はどんなに出来が悪くても、苦手科目でも、
偏差値は絶対に60を切流ことはなく、70前後が普通でした。
でもそれが異常だったことは、客観的に見たら明らかです。
そしてそれは周りでも同じような状況で、皆そこで自分が志望校に余裕で受かるように勘違いしてしまうのです。
当然判定もAかB判定しか出ません。
これは本当に勘違いさせるレベルでとんでもなくいい成績が出ます(笑)
経験上、悪い結果というのはそれなりに受け止めて考えます。
どうすればいいのか悩む機会があるからです。
でも大して頑張っていないのにいい結果が出て、しかもそれで自信がついてしまった場合は最悪です。
僕みたいに、最後の最後まで油断して、それが現実から目を背ける要因になってしまうのです。
問題が難化すれば当然点数は下がりますが、進学校の学生よりも、偏差値50前後くらいの高校の学生のほうが下がり幅が大きいです。
つまり時にはさらに偏差値が高く出てしまうことさえあるのです。
これがまず一番大きな理由です。
・進研模試は、特性上偏差値が高く出やすい
・それに伴い判定も甘めに出やすい
・それが大きな過信に繋がりかねない!
②浪人生が受験しないから
これは高1・高2の模試において、進研模試以外にも当てはまることなので、
必ずしも進研模試だけが悪者ということの理由にはならないのですが…
それでもやはりこれも大きな要因です。
特にこれは将来、難関大学や難関学部を受験しようと思っている人には、大切なことです!
というのも、皆さんが難関大や難関学部(獣医、医学部、上位薬学部)などを目指す際に、ライバルとなる人の半分は浪人生です。
彼らは一度失敗した悔しさや自分に足りない部分を良く知っています。
そして成績がどのように推移していくかも理解しています。
また勉強に充てる時間も現役生とは比べ物になりません。
そういった人たちが強力なライバルとなることがほとんどです。
でもそういう人は進研模試は受験しません。
そして進研模試に関して言えば、浪人生が受験することは最後までほぼないでしょう。
ということはライバルが不在に状態で受けるわけですから、当然判定も偏差値も高くなりますし、その結果が参考にならないことは予想がつくでしょう。
僕もそうでしたが、高3で受験する全統模試や東進模試・駿台模試にそういったライバルとなる浪人が急に登場します。
そうするとこれまでより偏差値は10くらい簡単に下がりますし、判定も2個は落ちます。
それはほとんどの現役生が体験することです。
別に成績が落ちたわけではなくて、それが本来の姿というだけなのです。
それが高3の春~夏くらいにやってきます。
それまでの現状にあぐらをかいて、余裕をぶっこいていると、受験で失敗する確率が高くなってしまいます。
そうかつての僕のように…(再)
・進研模試では浪人生が受験することがほぼない
・難関大や難関学部のライバルが不在の状態
・あまり正確な判定とは言えなくなる
③問題も簡単だから
そして先ほども軽く触れた通り、問題も簡単に作られています。
まあ高校生になりたての人や、そこまで本気で取り組んでいない人が多い模試ですから、難問を出す意味がありません。
大半が教科書の基礎レベルの問題で、応用問題はほとんど出題されません。
「あれ、俺or私めっちゃできるじゃーん!!」って状態になりがちです。
基礎は大切なので、そこまで悪いことでもないのですが、実際の受験はそこまで甘いものではないですし、復習を怠ることにもつながります。
僕の例を少し…
僕中学生の頃から数学がとても苦手でした。
高校入試の時も最後まで足を引っ張ったのが数学でした。
それは高校に入っても変わらず。
学校内の定期テストでも平均点に届かないことも多々ありました。
ですが進研模試を受験すると、そんな僕でも偏差値65とか取れちゃうわけです。
でもそれは、偏差値が高く出るようになっている模試なので、参考にはならないわけです。
しかし当時の僕は都合よく解釈し、
「模試で良い判定が出てるからOK!定期テストは問題がカス!!先生もカス!!」
とかいう謎思考をしていました(笑)
そしてそれを高3の夏まで続けていました。
・進研模試は問題が簡単に作られている
・苦手でも得点が取れたりする
・結局のところ過信につながる
受験生が陥ってしまいやすい危険なパターンとは?
以上の理由から、高1・高2の模試、特に進研模試なんかは自分の実力以上に判定が高く出たり、成績が良いように見えてしまいます。
するとある危険なパターンに陥ってしまうのです。
それは、「あれ、そんなに頑張ってないのに偏差値も判定もすごくいいじゃん!なんだ大学受験なんて余裕じゃね??」
という思考になってしまうことです。
皆さんが中学受験や高校受験をしたときには、頑張ったとはいえそこまで長い期間対策をしたわけではないと思います。
せいぜい数か月といったところでしょう。倍率も1倍~1.5倍、高くても2倍を超えないことがほとんどだと思います。
ですので、これまでの受験はそれなりに頑張ったら結果も伴うことのほうが多いです。その記憶が残っているため、
進研模試の結果を見て、
大学受験も直前で頑張ればなんだかんだ言って何とかなる!って思考に繋がります。
でも大学受験はそんな甘くありません。
前述の通り、ライバルとなるのは半分が浪人生ですし、目指す大学のレベルが高ければ、倍率は5倍10倍は当たり前です。
ちなみに僕が目指した獣医学科も倍率は10倍前後がザラでした。
それくらい世界が違うのが大学受験です。
でも高1・高2の模試での慢心をもったまま高3を迎えたときに、真実を突きつけられてどうしたらいいのか分からなくなる人が多発します。
僕個人の所感ですが、高3になった時に受験する重要な模試(河合塾、東進模試など)では、
これまでの進研模試と比べて、
偏差値でマイナス10〜15程度、判定で2〜3ランクダウンくらいは普通に起こります。
なので仮に高1高2で受験している進研模試で、偏差値が70でA判定なら、
高3の模試で、偏差値55〜60くらいまで下がり、判定もC〜Dくらいになる可能性が十分にあるということです!
どうすればいい?正しい模試の活用法とは?
高1・高2の模試はどうように活用していけばいいのでしょうか?
そして進研模試よりも有用性が高い模試はあるのでしょうか?この章ではそういったことを見ていくことにしましょう。
①進研模試は苦手科目の成長をメインでチェックすべし!
先ほど述べたように、高1・高2の進研模試での判定や偏差値というのはそこまであてにならないです。
だから、他人と比べて自分がどの位置にいるかという指標は、あまり参考になりません。
なので、
自分が苦手としている科目がどのくらい成長しているのかをチェックするためのツールとして使ってほしいのです。
僕の経験からも、苦手科目でも偏差値60~65くらいなら取れちゃいます。でもこれは進研模試だからです。
高3生になったとたんに、その偏差値は50前後になります。
偏差値10以上は簡単に落ちます。だから偏差値に惑わされてはいけません。
つまり苦手科目がどのくらい成長しているのかをしっかり追って行ってほしいのです。
もしあなたが難関大や難関学部を受験するとして、
- 苦手科目が偏差値±5程度の範囲で推移している
- 偏差値が65(60前後で推移)に届いていない
- 記述式になると、一気に偏差値が下がる
といったことが当てはまるのなら、
その科目は高3になった時に確実にネックになります。
でもそれを高3になった時に知るのでは遅いのです。
足を引っ張らない科目と言えるようにするためには、その科目で偏差値10~15くらいは一気に伸びた実績が必須です。
自分が苦手意識を持っている科目で、偏差値の急上昇があったのかどうか。
それを意識して模試を受験し、普段の勉強に役立ててください!
僕の場合は数学がとても苦手で、ずっと偏差値5前後の上がり下がりで低迷していました。
結局それは現役生の時ずっと続き、それが原因で獣医学科に全落ちしました。
浪人中に一念発起し、何とか数学を克服したのですが、やはりその時も偏差値20くらい一気に上昇したのを覚えています。
それが得意になったという証でした。
その方法については以下の記事で解説しています!

・偏差値や判定は気にしない(良い場合は特に注意!)
・苦手科目の伸びに着目する!
・偏差値±5の推移なら、要注意かも!
②河合の全統模試や東進模試、ハイレベル模試などを受験する
もしかしたら、こういった模試は高校によっては希望者だけだったり、そもそも高校では受験できないかもしれません。
でも高1・高2の段階からこういったレベルの高い、より正確性のある判定が得られる模試を受験してほしいのです。
それぞれの特徴とメリットを紹介していきます。
全統模試
・受験者数がとても多い(より本番に近い受験者層)
・問題のレベルや質が標準的
・判定もより精度が高く出る
・細かな分析により、自分の苦手が見えてくる
・進研模試を受けない人も受験するため、自分の立ち位置を正確に知れる
東進模試(マーク、記述)
・高3生と同じ問題を解くことも出来る
・英語や数学、国語は、早い段階で本番のレベルを知ることが出来る
・共通テスト同日テストは、本番さながらの日程と緊張感で解ける
・採点や解説が丁寧で、解説授業も受けれられる
・自分の立ち位置を早期に把握できる
ハイレベル模試(駿台など)
・ハイレベルなので、苦手科目と得意科目が明確になる
・天狗になる自分を律することが出来る
・強力なライバルがたくさん受験するため、本当の立ち位置を知ることが出来る
・値段が高い分、分析が丁寧
僕が受験した当時の感想としてはこんな感じです。
まあ東進模試やハイレベル模試は必須というわけではないですが、全統模試に関しては、絶対に受験してください!
本当にこの模試が一番信用できて、自分がどのくらいの立ち位置にいるのかを測定することが出来ます。
進研模試では分からない本当のことを知ることが出来ます。
僕が全統模試をオススメする理由に関しては、以下の記事も併せて読んでみてください!!

目指すは高3の全統模試でC判定以上!!
さきほども述べた通り、浪人生が受験するようになる高3の模試は、現役生にとって不利になることが多いです。
ほとんどの人は偏差値もガクッと落ちますし、判定も渋くなります。
具体的には偏差値10前後の低下、判定は2ランクダウンは覚悟しておいてください。
でもこれは受験生のレベルが上がるから当たりまえのことです。それを早期に知っておくことがとても重要なのです。
なので、現在高1・高2の皆さんは、このことを肝に銘じて日々過ごしてほしいです。
それは、
”高3の第2回全統マーク・記述模試でC判定以上を取る!!”
ということです。
実はこれから皆さんが受験する模試の中で一番信用度が高く、本番の成績と相関性も高いのが、第2回の全統模試なのです。
というのも受験者数が35万人前後と他の模試とはくらべものにならないほど多く、判定も一番厳しいため、ここでC判定以上を取ることがとても重要なのです。
詳しくは以下の記事を参照してみてください!

まとめ
・高1・高2の進研模試はあまり信用してはいけない!
・受験者の層や問題のレベルなどが違うから
・全統模試やハイレベル模試も受験すべし!
・目標は高3の第2回全統模試でC判定以上を取る!
・あくまで進研模試は苦手科目のあぶり出し、成長の確認に使う
模試というのは面倒くさくて必要性を感じないかもしれません。
特に部活や行事に忙しい高1・高2生ならばなおさらです。
でも高3になったの時に現実をいきなり突きつけられて絶望するのはあまりにも悲惨です。
それを防ぐためにも、模試の活用法を理解し、自分の立ち位置をしっかり把握しておきましょう!!
今の過ごし方がそのまま受験の結果に繋がりますので!!
では!!