日本最北端の獣医師ブログ!
獣医学科の小ばなし

獣医学科には返済不要の奨学金がある??

皆さんこんにちは!!
最北端獣医師のノスケと申します!僕は麻布大学を卒業後、現在は牛の獣医を北海道でやっています!!最近まで獣医学生だったので、獣医学科を目指す人たちに、色々なアドバイスをしていけたらと思います。

受験生くん
受験生くん
それはそうと、獣医学科って授業料高くないですか??私立の獣医学科なんて6年間で1200万円以上するし…。かなりの金額ですよね?

 

のすけ
のすけ
確かに医学部ほどではないにしろ、やっぱり高いよね。特に地方の人なんかはそれで諦める人も出てくるんじゃないかな?でも実は獣医学科にはある条件を満たせば返済しなくてもいい奨学金ってのがあるんだ!

 

受験生くん
受験生くん
そんな奨学金もあるんですか? 

のすけ
のすけ
僕の大学の同級生にも利用している人はたくさんいたよ!ただいくつか注意しなくてはならないことがあるから紹介していくね!

 

 

 

そもそもどんな奨学金??

 

今回紹介する奨学金というのは、要約すると「卒業後はその都道府県で獣医師として働くことを条件に、毎月15万円前後(都道府県による)を、返済の義務なく借りることが出来る。」

 

また、職種に関しても制限があり、牛や馬などの産業動物獣医師になるか、それとも公務員獣医師として働くことが条件となっています。

 

 

 

どうして産業動物や公務員獣医師向けの奨学金があるのかというと、獣医師の数には実は偏りがあって、一番多いのは犬や猫などの、いわゆる小動物獣医師さんです。

 

さらにその数は都心に集中しておりその数は今でも年々増加しています。競争率はどんどん上がり、小動物獣医師が開業しても儲からなくなってきているという話は、ここからきていいるのです。


それに伴い、地方で獣医師をやる人の数は減り、さらに産業動物や公務員の獣医師となるとその数はとても少ないです。

 


酪農や肥育、養鶏、養豚をやっている地方にとっては、小動物獣医師より産業動物や公務員獣医師のほうが需要があります。そのため人材を確保するために、高い私立獣医学科の授業料を負担する代わりに、その県で労働をしてもらうという内容です。




だから将来、牛などの獣医をやろうと思っている人、または公務員の獣医師をやってみたいと思っている人たちにとってはかなり嬉しい奨学金制度ってことになります!

 

ではその中でも有名なものをご紹介しましょう!

 

産業動物診療獣医師修学資金制

 

対象者
農業共済組合(NOSAI)や民間の産業動物診療獣医師または、都道府県の家畜保健衛生所などの獣医師(公務員獣医師)として従事しようという意思のある人

 

概要
大学入学時に必要な資金(入学金、一年次前期授業料、実習費等)を貸与。また入学後は以下のように毎月一定額を貸与する。

国立大学生 10万円以内/月
私立大学生 18万円以内/月


獣医師免許取得後、修学資金貸与年数の3/2倍(貸与金額が月額12万円以下の場合)
もしくは5/3倍(貸与金額が月額12万円を超える場合)、就業予定先で勤務すれば、修学資金の返済は免除される。

 


実施している県
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、群馬県、新潟県、石川県、岐阜県、鳥取県、島根県、徳島県、愛媛県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、沖縄県



※各県によって勤務先の条件が微妙に異なったりしています。例えばNOSAIは対象外だったり、県庁のみ可といった具合です。また募集人数や募集学年にも差があります。詳しくは公式HPを参照してみてください!




多くの人が、自分の地元で借りるようです。もしくは将来住んでみたい都道府県だったり、よりもらえる金額が多いところから借りる人もいます。

 

他にもこれとは別に都道府県独自で、返済不要の奨学金を導入しているところもあります。
以下にその一例を紹介しておきますね。

 

 

鹿児島県獣医師確保対策修学資金(県事業)



(1)貸与条件:鹿児島県の獣医師職員(家畜衛生及び公衆衛生)として農政部・くらし                       保健福祉部への勤務を希望する獣医学生


(2)貸与期間:6年間以内(貸与契約に定められた月から,正規の修学年限を超えない期                     間)


(3)貸与月額:国公立10万円/人,私立12万円/人


(4)貸与人数:5人



免除について


全額免除
鹿児島県に獣医師として採用され,修学資金の貸与期間の1.5倍に相当する期間(その期間が3年未満の場合にあっては、3年)、引き続き勤務したときは、全額免除(返還利息含む)となります。


半額免除
鹿児島県内の公的団体に獣医師として採用され、修学資金の貸与期間の1.5倍に相当する期間(その期間が3年未の場合にあっては,3年)、引き続き勤務したときは、貸与総額の2分の1に相当する額(返還利息含む)の免除


 

鹿児島県獣医師養成確保修学資金(国事業) 【※新規募集】

 

(1)貸与条件:鹿児島県の獣医師職員(産業動物獣医師等)として農政部への勤務を希望する獣医学生

(2)貸与期間:6年間以内(貸与契約に定められた月から,正規の修学年限を超えない期間)

(3)貸与月額:国公立10万円以内/人,私立18万円以内/人


(4)貸与人数
:2人


免除について

全額免除
鹿児島県の獣医師職員(農政部の産業動物獣医師等)として採用され,修学資金の貸与期間の2分の3倍に相当する期間(貸与月額12万円を超えるときは3分の5倍の期間),引き続き勤務したときは,全額免除(返還利息含む)となります。

 

注意!!返済の義務が生じてしまうパターン

 

とはいえ、条件にあるとおりの職種に進まなかった場合や、その勤続年数分勤めなかった人に関しては、利子付きで返済しなくてはならなくなります!

 

また留年してしまったりすると、その年は奨学金はもらえなくなってしまうので、最低限の勉強はしておきましょう!!

 

総評

 

いかがでしたか。いかに産業動物獣医師が不足しており、必要とされているかが奨学金の面からみてもわかると思います。



地方の学生の方で、将来産業動物獣医師を目指している人のとってはデメリットはないと思います。確かに獣医師のイメージは犬猫を診療する人というものが強いと思います。しかし需要の面では、今の時代産業動物の獣医師や家畜防疫員のほうが高まっているのです。

 


その現状はこれからも続いていくでしょう。ひと昔前は、産業動物の獣医師になるほうが圧倒的に難しかったそうです。
しかし時代の経過とともに、小動物獣医師になる人がふえ、産業動物獣医師の不足が深刻化しています。


たしかに牛や馬などを診療したいといって獣医師を目指す人は少ないと思います。


ですが需要と奨学金などのことをもっと知り、それを理由に産業動物獣医師を目指すのも私は全然いいと思います。待遇や身につくスキル、そして自分で考えてどんどん仕事ができるなど、メリットはたくさんあります。この奨学金システムからもっと産業動物獣医師に興味を持っていただきたいです。


この奨学金を利用し、産業動物獣医師として働くのならば、合計で最大1000万円以上のお金がもらえる。例えばですが、それを使わずに貯めておけば、新卒一年目で1000万円以上の貯金がある状態でスタートできます。



どうしてここまでするのか。
それは一人に対して1000万円以上の投資をしてでも、人材を確保したいのです。普通の業種ではありえません。さらにそれくらいの投資をする価値のある業種であるということです。

私が思うに、仕事をする上で大切だと思うことの一つに、自分の存在価値を見出すことができ、必要とされていることを感じられるかどうかがということがあります。

 

僕はいくつかインターンや実習に行った結果、産業動物獣医師は世の中からとても必要とされ、多くの人を支えていることを知りました。
また働いている人が一生懸命考え、挑戦し続けている姿も印象に残っています。
その点でも産業動物獣医師は魅力的であると思います。



さらに例えば極端な話ではありますが、将来小動物獣医師を目指している人でも、数年間経験のために産業動物獣医師もやってみるということもできます。その結果返済不要の奨学金を手にすることができ、義務年数務めたら、小動物獣医師の道に進むというのもできるのです。



色々と語りましたが、私が言いたいことは、獣医学科に合格すれば色々な面で有利な状況になれるということです。その一つとして奨学金を例にとりました。

 



さらに県によっては受験生が採用された場合は、大学にその学生を推薦するシステムを導入しているところもあるようです。
受験にも有利になるとは、珍しいですね。
ぜひ参考にしてみてください!!



では!!